エピローグ
1yers a go
ぼーん。ぼーん、ぼーん・・・・
柱時計が3時を告げる。
「おじさーん、柱時計のぜんまいお願い〜」
自分の部屋のドアからあたまだけだしておじさんにあたしの
日課の代理を頼む。
「あいよーわかったわかった」
あたしはあのときルシーダちゃんと交換したネックレスを
首にかけ、さっきから服をひっかえとっかえしてる。
そこにおばさんが顔を出し、声を掛けてくる。
「あら、シルフィ、こんな時間なのにまだいたの?」
「うん、何を着ていったらいいかわからなくて・・・って、
ええ!?もうこんな時間!」
「今着てるそれ、似合ってるからそのまま行きなさいな。
でないとお出迎えできなくなりますよ?」
と、おばさん。
「いってきます〜!おじさん、店番お願いね〜」
「あぁ、わかったから早く行ってこい」
店の入り口から外に出ると少しだけ日が傾き始めていた。
あわててシャトル便の乗り場に急ぐ。
駅に減速しながら降下してくる定期便が見えた。
桟橋に駆けつける。セーフ、ギリセーフ!
ハッチが開き、人が降りてくる。
その人混みの中に彼女はいた。
ツインテールにしてたブロンドの髪をキラリと
輝くあのときのバレッタが止めている。
彼女はゆっくりと歩いてきてあたしの前で
トランクを地面に置くとあたしの手を取った。
「ルシーダちゃん、お帰りなさい。
そしてエル・ディへようこそ!」
「・・・ただいま、フィール。」
おだやかな日常、今までと変わりない毎日。
でも必ず変化は現れて、まったく同じ一日は決してない。
だから、あたしは一日一日をしっかりとかみしめて一生懸命に
生きる。そして今日は特別な日。
家に帰ったらおばさんの手料理が、家庭の愛があたしを、
ルシーダちゃんが待っている。
ルシーダちゃんは一体どんな顔をするだろうか?
喜んでくれるだろうか?
でもきっとそんなことはわたしの考えすぎに過ぎないのだろう。
ルシーダちゃんはあたし同様、再会できたことを
なにより喜んでいるのだから。
今日もまた日は昇り、砂漠の彼方に太陽は沈む。
一日の終わりは遥かなる地平に日は沈み、
そして夜のとばりが降りた。
FIN
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